二人

『またあいたいよ。いつでもまってるね。まな』



その言葉の下に点字が打ってあったが、読めなかったから、もう1枚の方を読んだ。
そっちは垣野さんからだった。



『この前は留守にしてごめんなさい。服はありがとう。愛さまが会いたがっているの。会いに来てくれない?来れそうな日は電話して来てください。ちなみに愛さまの手紙の方の点字は、"マナッテヨンデ"だから!!』



俺は、先週聞いた話を思い出した。

俺と会ったことで愛さんは、いや愛は、笑顔を増やした、と。

俺は今日にでも行こうと思い、帰りのHRが終わるのを今か今かと待っていた。

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