二人

「そうよね、全ては愛が決めること。私みたいなのが口出ししちゃだめよね」



相当反省したらしい奴は、さらに



「ごめんなさい、いきなり怒鳴りつけて。私は、鷺島薫。薫って呼んで。愛とは幼稚園から一緒なの。よろしくね」



俺は不意をつかれた。
まさかこいつが謝って来るとは!!



「俺は、安澤京。京でいいよ。ちなみにこっちは、鈴鹿大樹。大樹でいいよ。ほんとに大樹も怒鳴り返してごめんなさい」



京はそう言いながら、俺の頭を思い切り押し、謝る姿勢にさせた。



「ちょっ!!俺は悪くねぇぞ!!」



俺が叫ぶと、京も薫も垣野さんも、そして愛も笑っていた。

< 36 / 58 >

この作品をシェア

pagetop