二人

俺が図書館に入ると、みんなから見られた。

まあ確かに目立つし、こんなやつが普通図書館なんて来ないしな。



「点字…点字…」



俺は使い慣れない図書館を片っ端から調べた。

ジャンルごとに並んでいるのを知ったのは、本を見つけてからで…。


分かりやすそうな本を2,3冊選びとり、机を探す。

そうしているとそそくさと人は俺から逃げるようにして机から離れる。


俺は殴りかかって来ない限り人は殴んねぇよ。



仕方なく空いた席に座り、本とにらめっこ。


…漢字が読めない。


あー…ちゃんと勉強しねぇといざという時に何も出来ないよな…と実感する俺。

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