二人
家に帰るとじいちゃんがちゃんとテーブルに白い機械が置かれていた。
「じいちゃんありがとー!!」
「おお」
俺が叫ぶと、庭の掃除をしていたらしく、じいちゃんの返事は外から聞こえた。
イスに座り、目立たない白い便箋と封筒を引き出しから取り出し、作業を始めた。
「よしっ!!」
コツを掴むと結構できるもんだ。
もちろん、本のコピー見ながらやったけど。
『あいたい 29にちにあえるか』
一枚は愛宛てで、二枚目は垣野さん宛てに詳細を書いた。
そして一応垣野さんに連絡を入れる。
『電話してくれればそれで良かったのに』
「点字、打ちたかったんですよ」
垣野さんは、お手伝いで何とか隠しとおすから愛と会ってほしい、と言っていた。
無事に会えそうだ!!