二人

家に帰るとじいちゃんがちゃんとテーブルに白い機械が置かれていた。



「じいちゃんありがとー!!」



「おお」



俺が叫ぶと、庭の掃除をしていたらしく、じいちゃんの返事は外から聞こえた。

イスに座り、目立たない白い便箋と封筒を引き出しから取り出し、作業を始めた。





「よしっ!!」



コツを掴むと結構できるもんだ。
もちろん、本のコピー見ながらやったけど。



『あいたい 29にちにあえるか』



一枚は愛宛てで、二枚目は垣野さん宛てに詳細を書いた。


そして一応垣野さんに連絡を入れる。



『電話してくれればそれで良かったのに』



「点字、打ちたかったんですよ」



垣野さんは、お手伝いで何とか隠しとおすから愛と会ってほしい、と言っていた。

無事に会えそうだ!!

< 49 / 58 >

この作品をシェア

pagetop