二人

俺がすぐに駆け寄ると、それに気付かない美波はいきなり持っていた缶コーヒーの中身を愛の顔にかけた。



「…愛!!!!」



俺はわざと美波を突き飛ばして、愛の顔を来ていた俺のシャツの袖でふいてやった。

俺のシャツの袖は、ブラックコーヒーで染まった。



俺が振り返って美波を睨み付けると、美波はかなり放心状態だった。



「美波、お前愛に何してんだよ!」



美波はかなり焦っていた。
終いには逃げ出そうとしたから、俺が腕をつかんで止めた。


「美波!愛に謝れ!」

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