エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる

「それなら、全力で応援させてもらう。試験は決して容易いものではないから、きちんと準備をして臨め」
「はい! ありがとうございます」

 よかった……。津雲さんに反対されたら考え直さなくちゃと思っていたけど、とりあえず第一関門は突破した。問題は第二関門……。

「しかし、親御さんは大丈夫なのか? 昔、検事になることを反対されていたんだろ?」
「そこなんですよね。あの時は私もちゃんと検事の仕事を理解していたわけではないので、簡単に引き下がってしまって……でも、今回は反対されても折れるつもりはありませんから」

 強い口調でそう答えると、津雲さんが少し考えたそぶりの後、提案する。

「……俺も一緒に行って、ご両親に話をしようか」
「えっ?」
「ずっと一緒に仕事をしてきた上司の後押しもあるとなれば、説得力も増すだろうし……ご両親には、婚約者として挨拶もしたい」
「津雲さん……」

 彼の真剣な思いに触れ、胸がじーんと熱くなる。

 両親に挨拶……。本当に私、大好きな彼と結婚できるんだ。

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