エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる

 しかし中でも一番びっくりしたギャップは、ベッドの上での情熱的な彼だった。

浅見(あさみ)

 色っぽく掠れた声で私を呼んでは、長い指でいろんな場所を弄って、激しく攻め立てて……。

『久しぶりというわりに、痛くはなさそうだな? むしろ……』

 私もたぶん、お酒のせいでどうかしていた。

 だっておかしいもの、あんな……今まで付き合った人との行為では一度も感じたことがなかった、圧倒的な快感――。

『津雲さ……私、へんです、なんか、こわい……っ』
『ばか。それは怖いじゃなくて……』

 言いかけた彼の唇が、耳元に寄せられて。

『〝気持ちいい〟……だ』

 ほとんど声になっていない、甘いささやき声が鼓膜を揺らす。

 私の中のなにかが弾けて、頭が真っ白になった。

 腰を中心に全身を甘い痺れが伝い、しばらく何もしゃべれないほど、放心状態になって……。


「浅見」
「は、はいっ」

 つい昨夜のことを反芻していると、現在の津雲さんに呼びかけられ、姿勢を正した。彼はなにかを覚悟したかのように強い眼差しを私に向け、告げる。

「合意の上だったとはいえ、俺のしたことは、法の番人たる検事にあるまじき行為だと思う。だから、責任を取らせてくれないか?」
「責任……?」

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