エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
忌々しげに語った彼は、それからちらりと私を見る。
「不愉快だが、新たな発見をした気分でもあった。これが、かの有名な嫉妬心というやつなのかと」
か、かの有名なって……。津雲さん、なんでちょっとうれしそうなの?
「だからといって、酔った勢いに任せてその想いをぶつけるようにきみを抱いてしまったことは、許されないことだと思う。責任は取るべきだ。しかし、そんな義務感だけの関係ではなく、できることなら俺は、きみと初めての恋愛がしたい」
「津雲さん……」
胸の奥がきゅっと、小さな甘い痛みを覚えた気がした。なんだか、とても久しぶりの感覚だ。
もしかして、私にも、まだ恋愛ができる? それに……。
「津雲さんが相手なら、ケンカの末に論破して泣かせることもないか……」
つい心の声が口から出てしまい、それを聞いた津雲さんはクスクスと笑った。
「浅見がどれほどの剣幕で詰め寄ってくるかによる」
「えー? いやいや、〝鬼畜の津雲〟には負けますって」