エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる

「はぁ~……なんかツイてない……色々」

 ベッドにうつ伏せになり、枕に顔を押し付けながら呟く。

 本当に三船さんから連絡が来るのだろうか。でも、相手が私だと知ったらお見合いなんてしないよね?

 いや、どうだろ。あの人なら、面白がって話に乗っかる気も……。

「相談したいな……津雲さんに」

 手の届くところに置いてあったスマホをつかんで引き寄せ、彼の番号を出す。そして。

『私が三船さんとお見合いするって言ったら、どうしますか?』――と尋ねてみるシーンを想像する。

 怒ってくれるかな。怒って、例えば『浅見をあんな男に渡すものか』とでも宣言してくれたら、抱えている胸のモヤモヤも、全部帳消しになるんだけどな……。

 私は甘い展開を夢見つつ、けれど彼に電話をかける勇気が出ずに、ただぼうっとスマホを眺めていた。

 すると、不意に手の中で急にスマホが振動し、しかも画面に【着信 津雲大雅】と表示されたものだから、心臓が口から飛び出しそうになった。

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