エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
「その時は、もう年が変わってますね。津雲さん、今年は大変お世話になりました。来年も、よろしくお願いします」
仕事納めの時に言えなかった挨拶を口にすると、津雲さんも改まった口調で返す。
『こちらこそ。浅見のおかげで今年はいい年だったよ。来年も、一緒に頑張ろうな』
来年も、一緒に……。仕事のこと、だけじゃないよね? いいもん、勝手にそう解釈しちゃうんだから。
「はい。頑張ります!」
『じゃあな。また連絡する』
「よいお年を……!」
通話を終えた私は、ふうっと息をついて、それからスマホをぎゅっと胸に抱きしめる。
重たかった心が嘘のように軽くなっていて、私はようやく自分の気持ちに確信が持てた。
「好きです……津雲さん」
ぽつりと呟くと、誰に聞かれているわけでもないのに頬が熱くなった。