𝒄𝒉𝒐𝒄𝒐𝒍𝒂𝒕𝒆. I
でも私は何も聞かなかった。



「とりあえず、…空さんに電話してくれ」



と、崎田は私にスマホを渡した。



私は言われた通り、空さんという人に電話をかけた。



「…ひゅうが?」



と、すぐに低音ボイスが聞こえた。



「あの…崎田は怪我してます」



と伝えた。



「君、誰?」



崎田じゃなかったからだろう、空さんの声がワントーン低くなる。



「ひなたです。崎田と同じクラスの」



「…そうか。今どこにいるか?」



「えーと…〇〇駅の近くの繁華街に、中華のお店ありますよね?



そこを曲がると路地があるんです。その路地の突き当たりを右に曲がればいます」
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