𝒄𝒉𝒐𝒄𝒐𝒍𝒂𝒕𝒆. I
「わかった。すぐいく」



と言われ、ぶちりと電話を切られた。



「崎田、どこから血出てるの?」



「…ここ」



崎田はお腹を抑えた。確かにそこから1番出血している。



私はカバンからハンカチを取り出すと、そこに当てた。



でも出血は全然おさまらない。



ハンカチもすぐに役に立たなくなった。



「ごめん…」



ぼそり、と崎田が呟いた。



「全然大丈夫。私、お人好しだし」



すると、カツカツと靴の音が響いた。



「ひゅうが!」



その人は崎田を見ると走ってやってきた。



この人が空さんだろう。
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