アイドル絶対殺戮戦線
星ヶ峰学園の椎名音葉は◯◯の娘らしい。


どこから漏れたのかその噂はまたたくまに広がり、音葉の評価は正当ではなくなっていった。


取材を受けてもお父さんとの思い出や家庭環境に関する質問ばかり。


何度彼女が悔しさに耐え唇をかむ様子を見てきたかしれない。


そんな音葉に何もしてあげられないまま、私と音葉の関係は終わっていった。


でも今、彼女はたしかに椎名音葉として舞台に立っている。


「私が誰かの娘じゃなくなったら、怖いんでしょ? むき出しの才能が、目の前に突きつけられるから。だけど私は私♪」
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