アイドル絶対殺戮戦線
「いつまで被害者面してんだよ? 他人の秘密バラした代償が、それくらいで済んだんだから安いもんだろ?」


「うぅ……ぐすっ、私はか弱い乙女だもん、ゴリラの一撃は効くんだもん……」


「誰がゴリラだ!!!」


そんなどうでもいい会話をしながら私たちがやってきたのは、幽霊乙女の住処と噂される部屋だった。


「本当に幽霊はいねぇんだろうなぁ……?」


意外にも怖がりなみゆきが、おそるおそる扉を引く、と――?


「わ!!!!!」


扉の陰から飛び出してきたのは、皆さんご存知、幽霊乙女こと神咲明日菜だ。


「私たちを驚かそうとしてたの? そんな程度で驚くわけが……って、」


隣に目をやればリアクション女王が気絶しそうなほどに目を剥いていたから、呆れ顔で何も言うことがなくなってしまう。
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