アイドル絶対殺戮戦線
「小田みゆきちゃんね。ちゃんとびっくりできるのは有望株だわ」


部屋に入った私たちを、開口1番迎えたのは明日菜のそんな言葉だった。


対してみゆきは、学年1位を前にして緊張から泡を吹いている。


「あ……あた……好きで……」


って、一言も伝わってないぞ、みゆきよ。


閑話休題。


「七歌から話は聞いてるわよね? 私たち、グループ」


カタコトのみゆきに合わせてか、自身まで言語能力の落ちてしまったように見える明日菜が、ゆっくり右手を差し出した。


「あわわ……よろしくお願いしやす……」


かたく握手を交わして、グループの成立だ。
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