アイドル絶対殺戮戦線
「学園長、拳銃をお借りしてもいいですか?」


その拳銃を、真央が何に利用しようとしているかは明らかだった。


堂々に手渡されたまま、ろくに目線をよこすこともしないで安全装置を外したそれを、黙って頭部に当てる。


「あたしは体中穴だらけにされるなんて、まっぴらごめんだから」


真央は恐ろしく艶やかに微笑んだ。


講堂内全ての心を捉え、8時間前に決別したはずの私さえ魅了し、しかし、彼女の運命は決まっている。


――パン!


それは、悲しいくらい空っぽの音だった。


人1人の命が失われたというのに、あまりに軽すぎるその音に、心までも空っぽになりそうになる。
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