アイドル絶対殺戮戦線
鬼軍曹と化したみゆきは、次々とアイデアを一蹴していく。


ついに私にも順番が回ってきた。


「え、えっと……」


何も考えていなかった私は、思わず答えに窮してしまう、と。


「そういえば七歌、いいこと言ってたよね」


みゆきがふと思いついたように口にした。


「……?」


さっぱりわからない私が首をかしげると、「覚えてないの?」とあきれ顔を返してくる。


「あたしに何でアイドル目指してるのって聞いてきたじゃん。そのとき、あたしたちは評価されてようやく価値を持つ人形じゃないって……なぁんだ、あたし感動したのに。言った本人が忘れちゃってるんだもんなぁ」
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