アイドル絶対殺戮戦線

すると、それまで私の意見には興味がない様子で毛先をいじっていた明日菜が、突然顔をあげた。


「それ、いいじゃない」


毒林檎を食べたみたいに真っ赤なリップを、にんまりと弓状に曲げてみせる。


そこからはあっという間だった。


「え？　何が？」


と戸惑う私を置き去りにして、明日菜とみゆきは顔をつきあわせる。


「このコンセプトをどうにか名前に押し込みたいですね」


「そうね。でも『私たちは人形じゃない』……ちょっと長いわね」