アイドル絶対殺戮戦線
そこへ、手を挙げたのは乃々だ。


私たちの仲間になってまだ数時間……完全に馴染めているとは言い切れない彼女が手を挙げたのには、さすがの明日菜も驚いたようで、目を丸くしている。


「わ……わたし意見があるんですけど、いいですか?」


「え、ええ……もちろん」


おどおどと乃々は話し始めた。


「人形じゃないっていうのを英語にして……『not doll』っていうのはどうでしょう?


 ――いや忘れてください! すみませんわたしなんかが生意気に意見を言って……」


「それいいじゃない!」
「それいいじゃん!」


明日菜とみゆきの声が重なった。


よくも悪くも個性の強い2人にいきなり身を乗り出されて、乃々は目を白黒させる。
< 300 / 327 >

この作品をシェア

pagetop