アイドル絶対殺戮戦線
寮を出れば、卒業式の行われる講堂に向かうまでの短い通路にも、取材のカメラがひっきりなしに行き来している。
「C組の大宮七歌さんですよね。ちょっとお話いいですか?」
そんなカメラの1つに私も捕まった。
他の記者たちは複数人で行動しているのに、その記者は1人でカメラを構えている。
顔の半分以上を隠す大きなマスクに、よれたスーツ、曇った革靴……なんだ、2流週刊誌の記者か。
「矢崎と申します」
差し出された名刺はどこか黄ばんで見える。
でも私はそんな心の声はおくびにも出さずに、名刺を受け取るとにっこりと微笑んだ。
「初めまして、大宮七歌です。よろしくお願いします」
「C組の大宮七歌さんですよね。ちょっとお話いいですか?」
そんなカメラの1つに私も捕まった。
他の記者たちは複数人で行動しているのに、その記者は1人でカメラを構えている。
顔の半分以上を隠す大きなマスクに、よれたスーツ、曇った革靴……なんだ、2流週刊誌の記者か。
「矢崎と申します」
差し出された名刺はどこか黄ばんで見える。
でも私はそんな心の声はおくびにも出さずに、名刺を受け取るとにっこりと微笑んだ。
「初めまして、大宮七歌です。よろしくお願いします」