アイドル絶対殺戮戦線
私たちの学年で唯一問題児といえば、この小田さんだった。


顔もスタイルも一級品なのだけれど、とにかく素行が悪い。


レッスンをサボるのなんて当たり前で、ひどいときには学園を脱走しようとしたこともあった。学園のセキリュティは総理官邸よりも厳重と言われているから、逃げることは叶わなかったけれど。


小田さんの暴言に、堂々が片眉を上げる。


「プロデューサーにその発言は、いただけませんね」


「はぁ? ならもう1回言ってやるよ殺人鬼!!!!!」


堂々が右手を大きく掲げた。


――殴られる!!


小田さんも察して、反射的に身を縮める。
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