アイドル絶対殺戮戦線
「あ、七歌来たよ〜!」


講堂に入ると、びっしりと並んだ椅子の前方に座る3人の姿が見えた。


「お待たせ〜!」


と声をあげながら私も隣の席に腰を下ろす。


「早かったね、七歌。いっぱい取材を受けて顔を売るのよ! って意気込んでたのに」


そう無自覚に私の傷をえぐるのは、同じくC組の花菱茜(はなびしあかね)


本当に悪気はない良い子なんだけど、たまにこうして痛いところを突いてくるから、私としては気が抜けない。


「……あはは。ま、C組ごときでは声をかけてくる人もそうそういなかったってわけよ」


顔を背けて誤魔化し、他の2人に目を向ける。
< 9 / 327 >

この作品をシェア

pagetop