先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
1.高校教師
世の中ほんとに何があるかわからない…。
「彩実ちゃん。大分慣れたね。」
「いえ。ぜんぜんまだまだですよ。瀬戸口さん。」
二階堂彩実。
大卒1年目の22歳。
4月からここ、私立翔陵高校の国語科の新任教師となった。
もともと教師になりたかったわけじゃない。
ただ…大学から東京にでてきて、それなりに大学生活楽しんで、気づけば就活…。
わたしみたいに取り柄のない文学部国文科女子には大手一流企業は狭き門だった。
知らないうちにみんなは就職が次々と決まっていく中…
わたしだけがなかなか決まらず…
そんなとき、手をさしのべてくれたのがサークルの1年上の先輩、瀬戸口さんだった。
彼は、サークルでわたしがつきあっていた彼氏の友達だった人で、まぁ当然その彼氏とはすでに別れているんだけども、たまたまサークルに遊びにきてくれた先輩に誰かがわたしが就職が決まらなくて焦ってると話をしてくれたらしく、ちょうど自分が勤務している翔陵高校に国語教師の空きがあるからとわたしを売りこんでくれたのだ。
どうやら男子校⇒共学となるらしく、女性の教師も探していたらしい。
「彩実ちゃんなら全然やれるよ。」
教員過程と教育実習は念のため受けていたわたしだったし、瀬戸口さんの口車にのせられて…というよりはもうそこしかないから藁をもつかむ勢いでその話に乗った。
だってこのままじゃぁ、京都の実家に帰るしかなかったし…
それだけは絶対避けたかったし…
「彩実ちゃん。大分慣れたね。」
「いえ。ぜんぜんまだまだですよ。瀬戸口さん。」
二階堂彩実。
大卒1年目の22歳。
4月からここ、私立翔陵高校の国語科の新任教師となった。
もともと教師になりたかったわけじゃない。
ただ…大学から東京にでてきて、それなりに大学生活楽しんで、気づけば就活…。
わたしみたいに取り柄のない文学部国文科女子には大手一流企業は狭き門だった。
知らないうちにみんなは就職が次々と決まっていく中…
わたしだけがなかなか決まらず…
そんなとき、手をさしのべてくれたのがサークルの1年上の先輩、瀬戸口さんだった。
彼は、サークルでわたしがつきあっていた彼氏の友達だった人で、まぁ当然その彼氏とはすでに別れているんだけども、たまたまサークルに遊びにきてくれた先輩に誰かがわたしが就職が決まらなくて焦ってると話をしてくれたらしく、ちょうど自分が勤務している翔陵高校に国語教師の空きがあるからとわたしを売りこんでくれたのだ。
どうやら男子校⇒共学となるらしく、女性の教師も探していたらしい。
「彩実ちゃんなら全然やれるよ。」
教員過程と教育実習は念のため受けていたわたしだったし、瀬戸口さんの口車にのせられて…というよりはもうそこしかないから藁をもつかむ勢いでその話に乗った。
だってこのままじゃぁ、京都の実家に帰るしかなかったし…
それだけは絶対避けたかったし…
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