先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「先生…やだ…」

「え?」

知らないうちにわたしは泣いていた。

「彩…?」

「先生にはえりなさんいんじゃん。ダメだよ。こんなことしちゃ。」

「えりなはだからちがうって。」

ちょっと怒り気味に声をあららげた先生。

「わたしがやなの。」

「え?」

「先生はどう思っててもえりなさんは先生のこと愛してるし、別れてると思ってない。そんなの別れたって言わないよ。」

「彩…」

涙がほほを伝う。

「えりなさんのものなんだよ。先生は…。だから…先生とこういうことは…できないよ…。」

「くそっ…」

先生がわたしを離した。

「無理なのか?俺は…ずっとえりなと…一哉にこれからも…」

先生が右手でこぶしを握り締めてソファをドンっとたたいた。

「先生?」

行き場のない怒りをこぶしに込めてるような…

「彩。」

そして突然わたしの肩を両手でつかんだ。

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