先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「俺は…まだキスはしない。」

え?

「彩を抱きもしない。」

そして、いっそのことギュってわたしを抱きしめた。

「今そういうことしても空しいだけだから…ちゃんと幸せになれるってわかってから…しか抱かないし、キスもしない。」

「うん。わかった。」

先生がそのつもりなら…我慢する。

それでわたしが顔をあげようとした。
んだけど…

「待てよ。もうちょっとこのまま。ひさしぶりに彩のにおい…癒されてんだよ。」

せんせ…

「お前、綺麗になったな。俺がいない間に…いっぱい恋したんだろーな。」

「してないし。」

「大智ってやつのせい?」

先生が体をすこしずつ離して、わたしを上から見下ろしてる。

「大智?まさか。大智は…仲良しではあるけどね。」

「ふーん。ま、いいや。」

そして体を離した。

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