先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
エピローグ~新しい生活~亮平's eye
「ほんとに大丈夫なのか?無理してない?」

「うん。大丈夫だって。」

久しぶりのOFF。部屋でソファにねそべって朝からまったり彩を抱きしめている。

大きなおなかをかかえた彩のおなかをくるりとなでた。

「だいたいあんまおなかでっかくねぇし。もう8か月だっていうのに、生徒にはほんとに妊娠してるの?とか言われるし。ほんっとに大丈夫なんだよな?」

「大丈夫だよ。わたしはスポーツやってたから腹筋強くておなかあんまりでないって先生から言われてるから。あっ。」

彩が突然声を上げて、俺の手をひっぱりおなかの上のほうにあてた。

「ほら、ちゃんと生きてるでしょ。」

ビクンビクンと俺の手をけりあげる元気そうなキック?パンチ?がさく裂する。

「あ、ほんとだ。」

今日もコイツは元気らしい。
ちょっと嬉しくなる俺。

思わず、嬉しくてにやついてしまう。
けど、やっぱり心配。

「とにかく。無理ならちゃんとコーチに女バレはまかせて、彩は休めよ。」

「うん。わかってるよ。」

しばらくおなかに手をあてて、元気なわが子の胎動を楽しんだ。

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