先生！好きだからっ！！～どうしたって忘れられない人はいるものです～

なんでくるの？


「おー。寝てなくてよかった。」

ノー天気な伊奈先生の声が静かな宿のフロントに響く。

そして遠慮なく靴を脱いでズカズカとフロント横にいるわたしのところにやってきた。

とたんに恥ずかしくなって、なんとなく横を向く。

お風呂入ったあとだし…
スッピンだし…
宿のスケスケの寝巻き用浴衣着てるし…

「なんですか？」

恥ずかしさに赤くなりそうになりながらますます目をそらすために下を向いた。

「明日のことだよ。ちょっと話せる？」

フロントのお姉さんがさっきから頬を赤く染めながら先生をチラチラ見てる。

まあ、男前だしね…

そしてわたしのこともチラチラ…

「いいですよ。」

って言ってもどこで？

改まって話すとこなんて…部屋しかないじゃん…

もう…
どうしよ…

んで結局…部屋に入ってもらった。