先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
だって、そのほうが早く帰れるし、合理的だし…

言い訳はいくらでも自分の頭に浮かぶ。

「素直だな。」

そんな言い訳しつつ、運転してる姿見てまたドキッとする。

昔と何も…変わってない…
車の中にかすかに漂うタバコのにおいも…同じ…

昔も練習帰りによく…送ってくれた…

「家は?どこ?マンションだろ?」

「はい。えっと……」

結局大学の時のマンションにそのまま住んでる…
そんなに遠くもないし…

「ちょっとコンビニ寄っていいか?」

「あ、はい。」

「おまえは?何も買わなくていいか?」

「いいです。ここで待ってます。」

そして…まただるそうに出て行った先生をボーッと眺めながら待っていた。

ふと、バイブレーションの振動でビクッとする。

「うわっ…」

あ…先生のスマホ…

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