ココロの声
「ここちゃん、まだ廣田と付き合ってるの?」
廣田とは泰樹のこと。
「はい。この間プロポーズされました」
思い出して思わず笑顔になる私とは対照的に、兵藤さんはよりいっそ真剣な表情になった。
「悪いことは言わない、あいつはやめといたほうがいい」
「えっ?」
「まさか、こんなに長く付き合うとは思っていなかったから言わなかったんだけど…」
そういって回りを見渡し、声のトーンを落とした。
「あいつ、奥さんいる。小学生の子供も2人」
「…ウソ」
「残念ながら事実だよ。その様子だとやっぱり知らなかったみたいだね」
「はい。でも私と結婚してくれるって…」
頭のなかは真っ白だった。
「あいつの家にいったことあるかい?」
そう言われてハッとした。
お泊まりは決って私の家。
泊まりくるのも月に1~2回、土曜日だけだった。
「幸せそうなここちゃんを見てると、言うか言わないか悩んでたんだ。でも、あいつと付き合い続けると不幸になる気がして…」
「教えてくださって、ありがとうございます」
そう口にするのが精一杯だった。
廣田とは泰樹のこと。
「はい。この間プロポーズされました」
思い出して思わず笑顔になる私とは対照的に、兵藤さんはよりいっそ真剣な表情になった。
「悪いことは言わない、あいつはやめといたほうがいい」
「えっ?」
「まさか、こんなに長く付き合うとは思っていなかったから言わなかったんだけど…」
そういって回りを見渡し、声のトーンを落とした。
「あいつ、奥さんいる。小学生の子供も2人」
「…ウソ」
「残念ながら事実だよ。その様子だとやっぱり知らなかったみたいだね」
「はい。でも私と結婚してくれるって…」
頭のなかは真っ白だった。
「あいつの家にいったことあるかい?」
そう言われてハッとした。
お泊まりは決って私の家。
泊まりくるのも月に1~2回、土曜日だけだった。
「幸せそうなここちゃんを見てると、言うか言わないか悩んでたんだ。でも、あいつと付き合い続けると不幸になる気がして…」
「教えてくださって、ありがとうございます」
そう口にするのが精一杯だった。