ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語
「も〜、修司さんたら、この2人見たらわかるじゃない。
とっても幸せそうよ〜。」

「ハハハ! そうだな! 冗談だ。
良くやった、彬良! 」

完全に揶揄われてる…

あーあ、彬良顔真っ赤だよ……。

「それよりも、この部屋は問題よ!
人が住める状態じゃないじゃない。
ちゃんと連絡したの?」

「まだ…。
日曜日に実家に帰って、連絡先聞いたとこ…」

何の話?

「灯里ちゃんに任せた方が早そうね。」

私?

「灯里ちゃん、ここのインテリアの話よ。
ここ、何もないからお義母様が心配してて、
私達が家を建てた時のインテリアコーディネーターを紹介することになったの。」

なるほど…

「その会社の連絡先と資料をお義母様に預けておいたの。彬良くんが動かないから、お義母様に一緒に見てもらおうと思って。
良い家具を買うなら、そう言ったインテリア会社を通した方が安く買えるしね。
灯里ちゃん、なるべく早く連絡した方がいいわ。ほとんどが受注生産だから、時間がかかるの。」

「……お話はわかりました。
さっきも、彬良が一緒に住む話をしてたんですけどね。
何というか……その、一緒に住もうの前に、大事な言葉があるんじゃないかと…。」

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