ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語
誤解だ。
くノ一に興味があるわけじゃない。
俺はサブカルにも興味はないんだ!

くそ〜っ!





アイツ、ダンスなんて出来たっけ?
……上手いじゃないか…。
あ、ダメだ!
む、胸が揺れてるぞっ!
激しく踊るんじゃないっ‼︎



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



デイビッドが昼寝の時間になったので、一旦解散となった。
夜はお好み焼きが食べたいらしい。

ジェイソンのことだ。
また行く店は決めているのだろう。
俺はその店に連れていくだけだ。

明日は千葉の夢の国へ移動らしい。
さすがに平日までアテンド出来ないし
千葉にも行けない。

ジェイソン達を見送って、速攻LINEを送る。

待つこと15分。

頭の飾りとマスクを外し、スプリングコートを羽織った灯里が出てきた。

結い上げた髪のせいで、小さな頭がさらに小さく見える。
白く丸い顔も強調されている。

……………可愛いじゃないか…。


「彬良(あきら)!」

「……お前…。
何やってんだよ!そんな格好しやがって!」

「見てたでしょ?くノ一だよ。
顔隠してるのに、よく分かったね〜。」

「わからない方がおかしいだろ?
……いつからだ。
いつからバイトしてるんだ⁉︎
親父はこのこと知ってるのか⁉︎」

俺以外にも、そのコスプレ姿を見たヤツがいるのかっ⁉︎

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