不倫の代償
3
いくつもの支店を持つ シャインホーム。
私が勤務する 西町支店は
支店長の他 6名の営業と事務員が1人。
女性は 30才の西田さんと 事務員の中村さん。
若い社員が多い 明るい支店。
「戸村さん 大丈夫でしたか?」
木曜日 出勤すると 中村さんが 駆け寄る。
「ごめんねー。心配かけて。でも ほとんど 覚えてないの。」
「えー。そうなの?支店長が 送って行ったんですよ?」
「嘘。ヤダ。私。全然 知らなかった。」
私は 心底 驚いた顔をする。
「マジで?何も 覚えてないの?」
「うん。目が覚めたら 部屋で寝てて。どうやって 帰ってきたのかって 思ったけど。まさか 支店長が 送ってくれたなんて!」
「戸村さんが あんなに酔ったの 初めて見ました。」
「私 当分 お酒止めよう。」
落ち込んだ顔で言う私を 中村さんは 笑う。