不倫の代償
覚悟していたつもりでも
結婚式は 私を 打ちのめした。
清香の結婚式で 久々に 集まった友達。
「雪穂~。綺麗になったね。彼氏は?」
お腹に 赤ちゃんがいる梓は 柔らかく微笑む。
「全然~。今は 仕事に夢中だよ。」
明るく 答える私。
「そうなの?もったいない。旦那の友達 紹介しようか?」
「いいよ。遠いし。休みも合わないから。付き合えないよ。」
「じゃ 梓 私に 紹介してよ。」
独身の直美が言うと
「直美 彼氏いるじゃない。」
梓は 呆れた顔をする。
「彼 煮え切らないのよ。私 もうすぐ26才だよ?真剣に 将来を考えないとでしょう。」
直美は ケロッとした顔で言う。
直美の言う通り。
私も 真剣に 将来を 考える歳なのに。
花嫁姿の清香。
妊娠中の梓。
私も ウエディングドレスを着て
両親に 花束を渡したい。
今の私を知ったら 両親は どう思うだろう。