不倫の代償

結婚式が終わって 戻ってきた私を

仕事帰りの博幸が 駅まで 迎えに来てくれた。


「ありがとう。お疲れ様。」

助手席に乗って 博幸に微笑みかける。

「雪穂 綺麗だな。このまま帰るの もったいないね。」

博幸は アパートと違う方向へ 車を走らせる。

「どこ行くの?」

「少し 離れれば 食事くらい 大丈夫でしょう。」

「博幸 いいの?」

「うん。あっ 雪穂 疲れてる?」

「ううん。私は 大丈夫。」


博幸は 1時間近く 車を走らせて

離れた街の レストランに 車を停めた。


「知り合いに 会ったら どうする?」

「うーん。妹って言う。」

「わかった。お兄ちゃん。」

「コラコラ。妹は 腕なんか 組まないよ。」

「お兄ちゃんこそ。肩なんか 抱いたら ダメだよ。」



初めて 部屋から出た私達。

外でのデートに 2人は 舞い上がってしまう。


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