不倫の代償
何? なに? なんなの?
「もう。危なっかしくて。見てらんないよ。」
私を しばらく抱き締めた後で
そう言って 腕を緩めると
支店長は 私に キスをした。
うそ。 嘘でしょう。
私 まだ 酒臭いし。
顔だって ボロボロだよ?
「ごめん。びっくりした?」
私から離れて 支店長は聞く。
私は 頷くしか できなくて。
「でも俺 ずっと戸村さんのこと 好きだったんだよ?気付かなかった?」
そう言って もう一度 抱き締められて。
2度目のキスは 長くて 熱くて。
私の頭は 完全に ショートしてしまった。