レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
わたしも含めて純粋なレーセル人は青い瞳をしているから,珍しい茶色の瞳で見つめられたら,たちまちその魅力に引きこまれてしまうだろう。
「わたしもお城でバッタリ出くわしたら,恋に落ちたりしちゃうのかな……」
わたしはこの年齢まで,"恋"というものを経験したことが一度もない。ポール兄さんのことはもちろん大好きだけれど,それは"恋"とは全く別の感情だ。
ドキドキはしなくて,一緒にいるとホッとする。元々武術に長けた人だから,守ってもらえると思うと安心する。ただそれだけ。
もしもわたしの初恋の相手が,レオナルド陛下だったらどうしよう?それでもって,側室にわたしが選ばれてしまったら……?
側室の務めは,お世継ぎを産むこと。ということは,当然陛下と体の繋がりを持つということで……。
「わたしもお城でバッタリ出くわしたら,恋に落ちたりしちゃうのかな……」
わたしはこの年齢まで,"恋"というものを経験したことが一度もない。ポール兄さんのことはもちろん大好きだけれど,それは"恋"とは全く別の感情だ。
ドキドキはしなくて,一緒にいるとホッとする。元々武術に長けた人だから,守ってもらえると思うと安心する。ただそれだけ。
もしもわたしの初恋の相手が,レオナルド陛下だったらどうしよう?それでもって,側室にわたしが選ばれてしまったら……?
側室の務めは,お世継ぎを産むこと。ということは,当然陛下と体の繋がりを持つということで……。