レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
「でも,アン様のご様子を見てたら,素敵な方だってことは分かるわ。お子様はできなくても,愛されているんだなあって」
わたしはうっとりと目を細める。だって,アン様はいつお会いしても,とてもお幸せそうだから。
「そうね。だからこそ,陛下が側室をお迎えになることを誰よりもお望みなのよ,アン様は」
「えっ?」
アリサのもたらした思わぬ情報に,わたしは勢いよく彼女を振り返った。一本の三つ編みにした長い金髪が,ブンッと風を切る。
「あら,知らなかった?陛下に側室を迎えることを提案なさったのは,他でもないアン様なのよ」
「そうなの?わたし,知らなかった」
わたしはうっとりと目を細める。だって,アン様はいつお会いしても,とてもお幸せそうだから。
「そうね。だからこそ,陛下が側室をお迎えになることを誰よりもお望みなのよ,アン様は」
「えっ?」
アリサのもたらした思わぬ情報に,わたしは勢いよく彼女を振り返った。一本の三つ編みにした長い金髪が,ブンッと風を切る。
「あら,知らなかった?陛下に側室を迎えることを提案なさったのは,他でもないアン様なのよ」
「そうなの?わたし,知らなかった」