レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
「何か困ったことがあったら,オレに相談しろよ。オレが守ってやるから」
「うん!」
正直,わたし一人でお城で働くのは心細いと思っていたから,ポール兄さんもついていてくれるなら安心だ。
実はウチの両親がわたしのお城勤めを許してくれたのは,ポール兄さんも一緒だからというところが大きかったのだ。
この国の法律では,十八歳からが成人扱いで,就職にも結婚にも親の承諾は要らなくなるのだけれど。わたしは十七歳で,まだ未成年だから,両親のお許しが必要だったわけである。
レーセル城でのお勤めは,わたしの幼い頃からの憧れだった。特に,「帝国一の才女」と謳われたリディア皇帝の時代から後,女性の社会的地位はぐんと上がった。そんな中,レーセル城の女官になることは,この国の女性にとってのステータスになったのだ。
「うん!」
正直,わたし一人でお城で働くのは心細いと思っていたから,ポール兄さんもついていてくれるなら安心だ。
実はウチの両親がわたしのお城勤めを許してくれたのは,ポール兄さんも一緒だからというところが大きかったのだ。
この国の法律では,十八歳からが成人扱いで,就職にも結婚にも親の承諾は要らなくなるのだけれど。わたしは十七歳で,まだ未成年だから,両親のお許しが必要だったわけである。
レーセル城でのお勤めは,わたしの幼い頃からの憧れだった。特に,「帝国一の才女」と謳われたリディア皇帝の時代から後,女性の社会的地位はぐんと上がった。そんな中,レーセル城の女官になることは,この国の女性にとってのステータスになったのだ。