レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
「なら,俺が相手ではどうだ?」
「え……」
次の瞬間,レオン様はわたしの方に手を伸ばし,長い三つ編みを持ち上げてそこに口付けた。
「あ,あの……?」
彼が伏せられた目を開けると,わたしはその透きとおった茶色の瞳に吸い込まれそうになる。
「イライザ。そなたは自覚がないだろうが,実に美しい」
「えっ?そ,そんなこと……」
わたしは彼の言葉が信じられなかった。わたしのことを「美しい」なんて言ってくれる人は,今までほぼ皆無だったから。
……このお方,やっぱり女ったらし?そう思い込もうとしたけれど,胸の高鳴りが「それは違う」と言っている。
でも,恋の経験がないわたしは,こういう時にどんな反応をすればいいのか分からずに,ただただ戸惑っているばかりだった。
「え……」
次の瞬間,レオン様はわたしの方に手を伸ばし,長い三つ編みを持ち上げてそこに口付けた。
「あ,あの……?」
彼が伏せられた目を開けると,わたしはその透きとおった茶色の瞳に吸い込まれそうになる。
「イライザ。そなたは自覚がないだろうが,実に美しい」
「えっ?そ,そんなこと……」
わたしは彼の言葉が信じられなかった。わたしのことを「美しい」なんて言ってくれる人は,今までほぼ皆無だったから。
……このお方,やっぱり女ったらし?そう思い込もうとしたけれど,胸の高鳴りが「それは違う」と言っている。
でも,恋の経験がないわたしは,こういう時にどんな反応をすればいいのか分からずに,ただただ戸惑っているばかりだった。