レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
愛しのレオン様を裏切ってまで,陛下の側室になることが,果たしてわたしの幸せなのかしら……?
「あの……っ,少し……考える時間を頂きたいのですが……」
「それは,私に言うことではないでしょう?陛下に直接お伝えなさい」
「はい……,そうですね。失礼致しました」
ナタリア様の仰ることはもっともだと思う。彼女はただ,わたしに内定情報を伝えられただけ。彼女に異議を申し立てるのは筋違いというものだ。
「陛下に面会したいのなら,大臣にお取り次ぎして頂きなさい」
「はい,ありがとうございます」
ナタリア様から助言を受け,わたしは仕事に取りかかった。
敬愛する皇后アン様のお部屋。いつもなら何のためらいもなく立ち入ることができるのに,今日は何だか入るのが後ろめたくて仕方がない。
そういえば,アン様もわたしが側室に内定したことをご存じなのかしら?そしてもしご存じなら,このことをどう思っていらっしゃるのかしら……?
「あの……っ,少し……考える時間を頂きたいのですが……」
「それは,私に言うことではないでしょう?陛下に直接お伝えなさい」
「はい……,そうですね。失礼致しました」
ナタリア様の仰ることはもっともだと思う。彼女はただ,わたしに内定情報を伝えられただけ。彼女に異議を申し立てるのは筋違いというものだ。
「陛下に面会したいのなら,大臣にお取り次ぎして頂きなさい」
「はい,ありがとうございます」
ナタリア様から助言を受け,わたしは仕事に取りかかった。
敬愛する皇后アン様のお部屋。いつもなら何のためらいもなく立ち入ることができるのに,今日は何だか入るのが後ろめたくて仕方がない。
そういえば,アン様もわたしが側室に内定したことをご存じなのかしら?そしてもしご存じなら,このことをどう思っていらっしゃるのかしら……?