幽霊高校生のまつりちゃん
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「あ、そういえばマリーゴールドの花言葉って、嫉妬の他に絶望だったっけ?」
私は四番目の交差点から、オレンジ色の空を見上げた。
片桐亜子は、願いを叶えた代わりに親友を失った。
なにかが違えば、選択を間違えなければ、ふたりは一緒に春を迎えられたかもしれないのに。
「うわ、また花が置かれてる。この交差点怖すぎ」
早歩きで逃げていく女の子たち。
たしかにここの交差点は恐ろしい。
だって願い人を利用しながら、自分の願いを叶えようとしてる幽霊がいるのだから。
さて、次に選択を間違えるのは誰?
《第三幕 一番になりたい END》