幽霊高校生のまつりちゃん
私の環境は璃子たちと仲良くなってからガラリと変わった。
璃子たちは勉強よりも遊びのほうが大事という考え方なので、部活もバイトもしていない。
でも三人とも家がそれなりにお金持ちだから、頻繁に食べ放題やカラオケに行っても、私みたいにお財布が空になることはない。
きっと中学生の私だったら、三人の輪に入ることはなかったし、教室で絵を描いている地味なグループに所属していたと思う。
私はいわゆる高校デビューというやつで、実は中学時代はとても寂しい学校生活だった。
類は友を呼ぶという言葉があるけれど、派手な人には派手な人が寄ってくるし、地味な人には地味な人しか寄ってこない。
それを嫌というほど中学の三年間で学んだ私は、高校入学を前に髪の毛を初めて茶色く染めた。
目が小さいことがコンプレックスなので、アイプチをして、瞳には黒フチのカラコン。
化粧なんてしたことがなかったけれど、雑誌を見て研究して、メイク道具も一気に揃えた。
そんな努力の甲斐があって、私は派手な璃子の目に止めてもらって、今は華やかな毎日を過ごすことができているのだけど……。
オシャレも遊びもこんなにお金がかかるなんて知らなかった。