真夏の奇跡
「藍薔(あいみ)ぃぃぃぃ」

「わ、びっくりしたあーー」

「だろうな〜」

「なぜドヤる」

「俺だから」

「何それ笑やっぱ快ちゃんはよくわかんないわー」

「うわぁひど快ちゃん泣いちゃうぞ」

「泣け泣け」

このさっきからよく分からない会話を私としているのは、幼なじみの快晴(かいせい)。通称『快ちゃん』

「いやー暑いねえ」

「そだね〜」

「あ、やばい」

「何?」

「俺、、、、筆箱忘れた」

「は?今日、終業式だよ?明日から夏休みだからって気抜けてるんじゃない?」

「そうだわー昨日調子乗って、3時までゲームしてたから」

「いやバカだー」

「へいへい、俺はどうせ馬鹿ですよーだ」

「もう、開き直んないでよ」

「だってーどうせ俺には藍薔がいるから」

「何それ〜なんか嫌なんだが」

「嫌がんなってー本当は嬉しいんだろ〜」

嬉しいよ。だって私はあなたが好きだもん。
私を必要としてくれてることが、どれだけ嬉しいか。
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