・:*+.私を愛して 。.:*・どんな形でもいいからと望んだ昔の私へ
「目、逸らさないで。」
静かに響く彼の低い声。

目を逸らしていた私の心臓が強く波うった。

私は鏡の方を見た。
真剣な瞳でジッと鏡に映る私を見る三雲先輩

「少しだけ切ってもいい?」

三雲先輩はジッと鏡を見つめたままそう言った。
私は「はい」と頷く。


ハサミの動かす軽い金属音だけが、静かな空間の中に響く。
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