・:*+.私を愛して 。.:*・どんな形でもいいからと望んだ昔の私へ
「ねえ、止めないの?それとも、これ、止めてるつもり?」

先輩はそう言って私の手をそっと外の方へと動かして、体を私の方へと近づける。

私の顔と先輩の顔の距離がわずか数センチとなった…
その時、鏡の所に置いていたスマホが鳴った。
私はその音に反応して鏡の方を見る。
スマホに目がいった後、鏡に映る自分の顔が見えた。

そして私は急に恥ずかしくなって、そのまま立ち上がって、スマホを手に取った。

「あ、もうこんな時間なんですね。」

スマホの時計は、まだ10時であった。
それでも私は何かを言い訳にしてここから逃げようと、
「もう帰らないと。」と言って椅子から離れた。
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