生贄の花嫁 〜Lost girl〜
約束した時刻になり次々と皆が部屋に入ってくる。予想通り黒いオーラを身に纏って。
「話って何?」
「琉生くんたちと聖さんのことです。なぜ皆さんは琉生くんたちのことをそんなに嫌うんですか?私を攫った人たちってことは分かっています。でも、私を助けてくれた人たちでもあるんです。仲間を思って主に背いた人たちでもあるんです。なんで思い込みですべてを決めてしまうんですか?それに、聖さんは関係ありません。なんで平気で仲間を無視することができるんですか?」
臆することなく心の中にあった言葉をすべて吐き出した。
「また花月チャンを狙うかもしれないし、花月チャンのためにも…。」
「私のため…?前も言いましたよね、自分たちのためじゃないんですか、と。私のことを守ってくれようとしていることも好いてくれることも勿体ないくらい私には嬉しいことです。でも、自分たちの事情を私のためと偽っているだけですよね…?私のことは私で決めます。だから…」
「あいつらの滞在を許可して聖への無視をやめろって事?」
「はい。」
「たしかに、あいつらを泊めたくないのは僕たちの我が儘だったかもしれない。それを花月のためだと偽ったことも謝る。それに、八つ当たりで聖を無視したことも。でも、今花月が言ったこと1つ間違っている。」
「え…?」
「もう僕、花月のこと好きじゃないから。」
奏の言葉に全身が凍り付いた。別に皆に好かれていることを当たり前だと思っているわけじゃない。ただ…私自身を否定された気がした。
「最初は花月のこと好きだったけどさ、今の花月には僕たちのことなんか見えてないでしょ。そんな状態だったら好きでいたって意味がない。それに……なんか、好きな気持ち無くなっちゃった。」
「え…?」
「だから、もう僕花月のこと好きじゃなくなったの。安心してよ、何もしないから。」
冷や汗が頬を伝って流れる。安心していいはずなのに心は寂しさを感じていた。
「待っ…」
「もし…ここにいたくなかったら、出て行ってもらって構わないから。」
それだけ言うと奏は部屋を出て行った。他のメンバーもなんとなくぎこちない、この雰囲気に何も言えなくなっている。
「花月さん…。」
「はい…。」
「私たちは彼らのことを認めたくありませんでした。これ以上うるさい人が増えることは不快ですし面倒だからです。ですが…それでは貴女の笑顔を見られないのですね。ですから…どうすればいいか悩みました。答えは決まっていたのに……。」
「あの子たちに負けたくなければアタシたちが勝てばいいのよね。そんなことにも気づけないなんて自分が情けないわ。」
2人のこんな姿…初めて見た。
「アタシたちは彼らの滞在を認めるわ。いい研究サンプルだし、黒鬼院の思い通りにしたくないからね。」
「貴方はどうしますか、劉磨。」
「俺は…賛成できない。まだ俺の中で整理がつかないんだ。」
「そっか…うん、大丈夫だよ。」
「ただ…何かあったら助けるから。それくらいならできる。」
それだけ言い劉磨さんも出て行ってしまった。
残された私たち3人。
「私たちしか賛同できずすみません。」
「いいんです。お2人に賛成していただけただけですごく嬉しいので…。」
「じゃあ謝りにいかなくちゃね。聖クンと彼らに。」
「話って何?」
「琉生くんたちと聖さんのことです。なぜ皆さんは琉生くんたちのことをそんなに嫌うんですか?私を攫った人たちってことは分かっています。でも、私を助けてくれた人たちでもあるんです。仲間を思って主に背いた人たちでもあるんです。なんで思い込みですべてを決めてしまうんですか?それに、聖さんは関係ありません。なんで平気で仲間を無視することができるんですか?」
臆することなく心の中にあった言葉をすべて吐き出した。
「また花月チャンを狙うかもしれないし、花月チャンのためにも…。」
「私のため…?前も言いましたよね、自分たちのためじゃないんですか、と。私のことを守ってくれようとしていることも好いてくれることも勿体ないくらい私には嬉しいことです。でも、自分たちの事情を私のためと偽っているだけですよね…?私のことは私で決めます。だから…」
「あいつらの滞在を許可して聖への無視をやめろって事?」
「はい。」
「たしかに、あいつらを泊めたくないのは僕たちの我が儘だったかもしれない。それを花月のためだと偽ったことも謝る。それに、八つ当たりで聖を無視したことも。でも、今花月が言ったこと1つ間違っている。」
「え…?」
「もう僕、花月のこと好きじゃないから。」
奏の言葉に全身が凍り付いた。別に皆に好かれていることを当たり前だと思っているわけじゃない。ただ…私自身を否定された気がした。
「最初は花月のこと好きだったけどさ、今の花月には僕たちのことなんか見えてないでしょ。そんな状態だったら好きでいたって意味がない。それに……なんか、好きな気持ち無くなっちゃった。」
「え…?」
「だから、もう僕花月のこと好きじゃなくなったの。安心してよ、何もしないから。」
冷や汗が頬を伝って流れる。安心していいはずなのに心は寂しさを感じていた。
「待っ…」
「もし…ここにいたくなかったら、出て行ってもらって構わないから。」
それだけ言うと奏は部屋を出て行った。他のメンバーもなんとなくぎこちない、この雰囲気に何も言えなくなっている。
「花月さん…。」
「はい…。」
「私たちは彼らのことを認めたくありませんでした。これ以上うるさい人が増えることは不快ですし面倒だからです。ですが…それでは貴女の笑顔を見られないのですね。ですから…どうすればいいか悩みました。答えは決まっていたのに……。」
「あの子たちに負けたくなければアタシたちが勝てばいいのよね。そんなことにも気づけないなんて自分が情けないわ。」
2人のこんな姿…初めて見た。
「アタシたちは彼らの滞在を認めるわ。いい研究サンプルだし、黒鬼院の思い通りにしたくないからね。」
「貴方はどうしますか、劉磨。」
「俺は…賛成できない。まだ俺の中で整理がつかないんだ。」
「そっか…うん、大丈夫だよ。」
「ただ…何かあったら助けるから。それくらいならできる。」
それだけ言い劉磨さんも出て行ってしまった。
残された私たち3人。
「私たちしか賛同できずすみません。」
「いいんです。お2人に賛成していただけただけですごく嬉しいので…。」
「じゃあ謝りにいかなくちゃね。聖クンと彼らに。」