生贄の花嫁 〜Lost girl〜
―キズside—
さっきから下層吸血鬼を刺していくけどキリがない。今はこんなことをしている場合じゃないのに……
「うぎゃあ。」
下層吸血鬼たちが1カ所に集まっている……いや、群がっている…?
「や…やめて…。」
まさか……
後ろから下層吸血鬼を突き蹴散らしていく。
「あんた、何戻ってきてるのよ。」
「だって…イヤリング…。」
「イヤリング…?」
「泰揮クンに貰った大切なものだから。」
《俺からのプレゼントだよ、柚。》
余計なことを思い出した。
あんなこと……忘れたいのに……。
「大丈夫ですか?」
「余計なことを…思い出しただけ。それに、あれは劉磨に…。」
「劉磨…?」
「何でもない。」
「やっぱり覚えているんじゃないですか。隠さなくていいんですよ。もう、分かっていますから。」
「分かってる…?あんたなんかに…幸せに過ごしてるあんたに私のことが分かるっていうの!?私がどんな思いをしたか。」
「2年前のことは皆に聞きました。悠夜さんたちが柚さんを殺そうとしたことも…その理由も。」
「理由…?」
「劉磨さんと柚さんが体を重ねたことで起きてしまった遺伝子の異常。そのせいで柚さんの体は吸血鬼に蝕まれていたんです。」
「ちょっと待って。遺伝子の異常って……。」
「柚さんの体には元々吸血鬼のDNAがあったんです。そのDNAと劉磨さんのDNAがぶつかり合って柚さんの体を壊していたんです。だから、その苦しみから解放するために柚さんを殺そうとしたんです。」
「でも、殺そうとしたってことは私のこと嫌いになったんじゃ…。」
「柚さんのことが大好きで皆は助けようとしたんです。でも……その症状の治療の仕方はどこにも載っていなかった。それどころか、被害を防ぐために殺せと記されていたそうです。本当は殺したくなかった……でも、柚さんを楽にしてあげるにはそれしかなかった。」
「そんな……じゃあ私は今まで…何のために……。」
さっきから下層吸血鬼を刺していくけどキリがない。今はこんなことをしている場合じゃないのに……
「うぎゃあ。」
下層吸血鬼たちが1カ所に集まっている……いや、群がっている…?
「や…やめて…。」
まさか……
後ろから下層吸血鬼を突き蹴散らしていく。
「あんた、何戻ってきてるのよ。」
「だって…イヤリング…。」
「イヤリング…?」
「泰揮クンに貰った大切なものだから。」
《俺からのプレゼントだよ、柚。》
余計なことを思い出した。
あんなこと……忘れたいのに……。
「大丈夫ですか?」
「余計なことを…思い出しただけ。それに、あれは劉磨に…。」
「劉磨…?」
「何でもない。」
「やっぱり覚えているんじゃないですか。隠さなくていいんですよ。もう、分かっていますから。」
「分かってる…?あんたなんかに…幸せに過ごしてるあんたに私のことが分かるっていうの!?私がどんな思いをしたか。」
「2年前のことは皆に聞きました。悠夜さんたちが柚さんを殺そうとしたことも…その理由も。」
「理由…?」
「劉磨さんと柚さんが体を重ねたことで起きてしまった遺伝子の異常。そのせいで柚さんの体は吸血鬼に蝕まれていたんです。」
「ちょっと待って。遺伝子の異常って……。」
「柚さんの体には元々吸血鬼のDNAがあったんです。そのDNAと劉磨さんのDNAがぶつかり合って柚さんの体を壊していたんです。だから、その苦しみから解放するために柚さんを殺そうとしたんです。」
「でも、殺そうとしたってことは私のこと嫌いになったんじゃ…。」
「柚さんのことが大好きで皆は助けようとしたんです。でも……その症状の治療の仕方はどこにも載っていなかった。それどころか、被害を防ぐために殺せと記されていたそうです。本当は殺したくなかった……でも、柚さんを楽にしてあげるにはそれしかなかった。」
「そんな……じゃあ私は今まで…何のために……。」