生贄の花嫁      〜Lost girl〜
―劉磨side—

あれから柚と花月を抱きながら屋敷に戻ってきた。花月はすぐに目を覚ましたが柚は一週間たっても目を覚まさなかった。



「やっぱり…失敗だったのかな…?」

「分からないわ……体力は少しずつだけど回復している。精神的な問題ね……。」

「このまま……目を覚まさないなんてことないよね…?」



「今の状態ではあり得るでしょうね。私たちにできることは信じることだけです。」



「花月は大丈夫か、体調のほう。」

「うん。たまに貧血が起こるけど全然問題ないよ。」

「そうか…。」



「私……柚さんの様子を見てきますね。」
「待て、俺も行く。」



この空間にもういたくなかった。だから、花月に無理やりついていった。



柚…早く目を覚ましてくれ。
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