生贄の花嫁 〜Lost girl〜
という感じで現在に至ります。
「つーかお前ら貴族隊はいいのかよ。お国のためによ。」
「休みをもらったんだよ!僕たち類まれなる逸材なんだって!普段の仕事頑張ってるから休暇貰ったの。それに……僕たちを助けてくれた主様に挨拶しないのもよくないでしょ?」
そういえば貴族隊に任命されていたっけ。まだ若いのに立派な職務を全うしているんだ。それに主様に挨拶なんて……ん…?主様って何のことだろう?
「琉生くん、主様っていうのは…?」
「そっか、花月ちゃんはあの時のこと知らないのか……。黒鬼院様と戦ったとき、僕たち暴走させられたの。それで泰揮クンは僕の紋章、藤林先輩は輝石くんの紋章、聖さんは李仁くんの紋章に自分の血を注いでくれて黒鬼院様との契約を消してくれたの。」
そんな凄いことができるのか……吸血鬼って凄い。
「あれは貴方たち相手だったからできたのですよ。下層吸血鬼ですから黒鬼院のDNAは体にない。だから私たちの血を注ぎ込むことができた。」
「正月からそんなグロい話はいいだろ。それよか俺らも飯が食いてえ。」
「わーい!お餅食べるぞー!」
「柚さんもお元気そうで何よりです。おや、初めてお会いする方がいらっしゃいますね。」
柚さんに挨拶をした後、楓ちゃんの前に立つ李仁さん。楓ちゃんは少し怯えている。
「ほんとだー!僕、琥珀琉生っていうの!君の名前は!?」
「え……朱鷺院楓……。」
「楓ちゃんって呼んでいい?僕のことは琉生でいいよ。」
「……うん。」
「私は橙李仁です。こちらにいるのが白銀輝石です。」
「お前……中等部にいた楓様ってやつか…?」
「え、輝石くん知り合いなの?」
「知り合いも何もこいつ中等部じゃ有名だ。確か理事長の娘だとか。」
この話の流れは少しまずい…かな。ペット制度のこととかが出てくると楓ちゃんまた落ち込んじゃうかも…。
「今は僕たちと一緒にここで暮らしてるんだよ。新しい家族。」
「なんか桃瀬さんが言うと意味深なんだけど。」
「相変わらず可愛くないやつ。貴族隊に入るやつがそんな口調で…」
「ちゃんと貴族隊では先輩方を敬ってるよ。桃瀬さんが敬えないだけ。」
「そんなくだらないこと言ってる暇あるならさっさとお皿持ってくれば?ご飯分けてあげるから。」
駆け足でお皿を取りに行く琉生くんたちを見計らったように私の元へとくる奏。
「花月、不安なのが顔に出てるよ。憎まれ役は僕がやるから顔には出さないで。」
もしかして、奏、今話題を逸らして楓ちゃんを庇ってくれたの…?
「ありがとう…。」
「ねえー!お餅はどこで焼くのー?」
「あんのガキ……」
なんだか久しぶりに黒いオーラを背負っている奏を見た気がする。
「つーかお前ら貴族隊はいいのかよ。お国のためによ。」
「休みをもらったんだよ!僕たち類まれなる逸材なんだって!普段の仕事頑張ってるから休暇貰ったの。それに……僕たちを助けてくれた主様に挨拶しないのもよくないでしょ?」
そういえば貴族隊に任命されていたっけ。まだ若いのに立派な職務を全うしているんだ。それに主様に挨拶なんて……ん…?主様って何のことだろう?
「琉生くん、主様っていうのは…?」
「そっか、花月ちゃんはあの時のこと知らないのか……。黒鬼院様と戦ったとき、僕たち暴走させられたの。それで泰揮クンは僕の紋章、藤林先輩は輝石くんの紋章、聖さんは李仁くんの紋章に自分の血を注いでくれて黒鬼院様との契約を消してくれたの。」
そんな凄いことができるのか……吸血鬼って凄い。
「あれは貴方たち相手だったからできたのですよ。下層吸血鬼ですから黒鬼院のDNAは体にない。だから私たちの血を注ぎ込むことができた。」
「正月からそんなグロい話はいいだろ。それよか俺らも飯が食いてえ。」
「わーい!お餅食べるぞー!」
「柚さんもお元気そうで何よりです。おや、初めてお会いする方がいらっしゃいますね。」
柚さんに挨拶をした後、楓ちゃんの前に立つ李仁さん。楓ちゃんは少し怯えている。
「ほんとだー!僕、琥珀琉生っていうの!君の名前は!?」
「え……朱鷺院楓……。」
「楓ちゃんって呼んでいい?僕のことは琉生でいいよ。」
「……うん。」
「私は橙李仁です。こちらにいるのが白銀輝石です。」
「お前……中等部にいた楓様ってやつか…?」
「え、輝石くん知り合いなの?」
「知り合いも何もこいつ中等部じゃ有名だ。確か理事長の娘だとか。」
この話の流れは少しまずい…かな。ペット制度のこととかが出てくると楓ちゃんまた落ち込んじゃうかも…。
「今は僕たちと一緒にここで暮らしてるんだよ。新しい家族。」
「なんか桃瀬さんが言うと意味深なんだけど。」
「相変わらず可愛くないやつ。貴族隊に入るやつがそんな口調で…」
「ちゃんと貴族隊では先輩方を敬ってるよ。桃瀬さんが敬えないだけ。」
「そんなくだらないこと言ってる暇あるならさっさとお皿持ってくれば?ご飯分けてあげるから。」
駆け足でお皿を取りに行く琉生くんたちを見計らったように私の元へとくる奏。
「花月、不安なのが顔に出てるよ。憎まれ役は僕がやるから顔には出さないで。」
もしかして、奏、今話題を逸らして楓ちゃんを庇ってくれたの…?
「ありがとう…。」
「ねえー!お餅はどこで焼くのー?」
「あんのガキ……」
なんだか久しぶりに黒いオーラを背負っている奏を見た気がする。