生贄の花嫁 〜Lost girl〜
夕食も食べ終わり今は部屋で勉強中。
「へっくしゅん。風邪引いたかな…?」
さきほどからくしゃみが止まらない。水被ったからかな…?
コンコンッ
「花月~!」
「奏!?どうしたの……?」
「今日、僕の部屋にお泊りしない?」
「お泊り…?」
「ね、一生分のお願い!」
今日の奏は甘えん坊な気がする。だけれども…なんかいつもと雰囲気が違う気がする。
気のせいかな…?
「うん、いいよ。」
「じゃあ、僕の部屋に行こ!」
----------------------------------------------------------------------
「どうぞ。」
「やっぱり奏の部屋は綺麗だね。」
昨日謝りに来た時少し部屋に入ったけれど綺麗に片付けられていた。全部自分でやっているんだろうな…
「僕のベッドはキングサイズだから一緒に寝られるね。」
ベッドの上で横になって私を手招く奏。彼の側によりベッドに腰掛ける。
「花月、今日はいつも以上にいい香りがするね。シャンプー変えた?」
「え…?みんなと同じシャンプーのはずだけど…。そんなに匂うかな、私。」
「とってもいい香り…。ほんと、食べちゃいたいくらい。」
「え、ちょ…奏…?」
有無を言わさずベッドの上に押し倒される。目の前には目を青く光らせた奏の顔。
「奏、目の色が…。」
「あ~あ、気づいちゃった?俺すごく喉が渇いてるんだよね…血、もらってもいいよね?」
先ほどまでの口調とは裏腹に勢いよく私のシャツを引ちぎる。
「お前は俺たちのものだ。俺たちのものになってよ。」
荒い呼吸、太刀打ちできない力。怖い…こんなの、奏じゃない…
「なんで嫌がるの…?これからイイことするのに…。」
「…れか、助け…。」
奏に似たこの人を突き飛ばし部屋を飛び出す。早く、誰かに言わなきゃ…あの青い瞳は…雪乃を…私の家族を…屋敷を壊した吸血鬼に似ていた。
早く逃げなきゃ…私も殺される……
「きゃっ…。」
勢い余って階段から転げ落ちる。体中が痛い。駄目だ…恐怖と痛みで力が入らない……。
「まったく、騒々しい。何の音…どうしたんですか!?」
「悠夜さん…奏が…青い瞳の…。」
「奏ですか?奏なら先ほどから大広間にいますが。」
え…?なんで奏が下にいるの…?だって、さっき部屋に…
「もう、花月ったら、そんなに僕のこと好きなの?」
「なんでここにいるの…?だってさっき奏の部屋にいたんだよ、奏が…。」
「僕の幻を見ちゃうなんて花月はかわいいな~。」
じゃあ、さっきの奏は…誰だったの?
「階段は走ったら危ないからね。ほら、手当てしてあげるからおいで。」
奏がそう言った瞬間目の前が歪んで見えた。心臓の鼓動が激しくなると同時に体から力が抜けていく。
「痛い…。」
「ほら、階段から落ちたから捻挫してるかも。立てる?」
「ちが…う…足じゃなくて…首が…熱い。」
「首…?なに…この赤い跡。とりあえず大広間に運ぶから暴れないでね。悠夜、手を貸して。」
「わかりました。」
そう言い私を抱き上げ運んでくれた。
「へっくしゅん。風邪引いたかな…?」
さきほどからくしゃみが止まらない。水被ったからかな…?
コンコンッ
「花月~!」
「奏!?どうしたの……?」
「今日、僕の部屋にお泊りしない?」
「お泊り…?」
「ね、一生分のお願い!」
今日の奏は甘えん坊な気がする。だけれども…なんかいつもと雰囲気が違う気がする。
気のせいかな…?
「うん、いいよ。」
「じゃあ、僕の部屋に行こ!」
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「どうぞ。」
「やっぱり奏の部屋は綺麗だね。」
昨日謝りに来た時少し部屋に入ったけれど綺麗に片付けられていた。全部自分でやっているんだろうな…
「僕のベッドはキングサイズだから一緒に寝られるね。」
ベッドの上で横になって私を手招く奏。彼の側によりベッドに腰掛ける。
「花月、今日はいつも以上にいい香りがするね。シャンプー変えた?」
「え…?みんなと同じシャンプーのはずだけど…。そんなに匂うかな、私。」
「とってもいい香り…。ほんと、食べちゃいたいくらい。」
「え、ちょ…奏…?」
有無を言わさずベッドの上に押し倒される。目の前には目を青く光らせた奏の顔。
「奏、目の色が…。」
「あ~あ、気づいちゃった?俺すごく喉が渇いてるんだよね…血、もらってもいいよね?」
先ほどまでの口調とは裏腹に勢いよく私のシャツを引ちぎる。
「お前は俺たちのものだ。俺たちのものになってよ。」
荒い呼吸、太刀打ちできない力。怖い…こんなの、奏じゃない…
「なんで嫌がるの…?これからイイことするのに…。」
「…れか、助け…。」
奏に似たこの人を突き飛ばし部屋を飛び出す。早く、誰かに言わなきゃ…あの青い瞳は…雪乃を…私の家族を…屋敷を壊した吸血鬼に似ていた。
早く逃げなきゃ…私も殺される……
「きゃっ…。」
勢い余って階段から転げ落ちる。体中が痛い。駄目だ…恐怖と痛みで力が入らない……。
「まったく、騒々しい。何の音…どうしたんですか!?」
「悠夜さん…奏が…青い瞳の…。」
「奏ですか?奏なら先ほどから大広間にいますが。」
え…?なんで奏が下にいるの…?だって、さっき部屋に…
「もう、花月ったら、そんなに僕のこと好きなの?」
「なんでここにいるの…?だってさっき奏の部屋にいたんだよ、奏が…。」
「僕の幻を見ちゃうなんて花月はかわいいな~。」
じゃあ、さっきの奏は…誰だったの?
「階段は走ったら危ないからね。ほら、手当てしてあげるからおいで。」
奏がそう言った瞬間目の前が歪んで見えた。心臓の鼓動が激しくなると同時に体から力が抜けていく。
「痛い…。」
「ほら、階段から落ちたから捻挫してるかも。立てる?」
「ちが…う…足じゃなくて…首が…熱い。」
「首…?なに…この赤い跡。とりあえず大広間に運ぶから暴れないでね。悠夜、手を貸して。」
「わかりました。」
そう言い私を抱き上げ運んでくれた。